日本の婚姻法では、結婚したカップルは同姓を名乗ることになっています。
離婚に際しては、改姓した方は旧姓に戻す選択肢があるのです。
結婚後の姓をそのまま名乗る場合のメリットとして、
◆離婚したことを周囲に知られずに済む
◆改姓による周囲の混乱を招かなくて済む
◆保険や預貯金、クレジットカードなどの改姓手続きをしなくても済む
◆子供の姓と同じでいられる
・・・・・・・・・・・・などが挙げられます。
旧姓に戻すメリットとしては、
◇配偶者や婚家との縁を切れる
◇精神的に自分をリセットできる
◇実家との縁の強化
◇配偶者の借金などから解放される
・・・・・・・・・・・・などでしょうか。
離婚を勤務先に知られたくない場合、自分が健康保険の世帯主(本人)であれば、旧姓に戻さなければ大丈夫のように思えますが、結構ばれる落とし穴はあるのでご注意を。
たとえば、自分の健康保険から扶養家族の子供をはずしたり、入れたりした場合です。
勤務先の担当者に異動の理由を聞かれることもあるでしょう。
年末にA4サイズの用紙で、「給与所得者の扶養控除等の(異動)申告」の用紙が配布されると思いますが、この用紙を提出する際に、世帯主の続柄や、配偶者の有無を記入する欄があります。
ちなみに、住人税には世帯ごとに課税される所得割と言うのがあります。
離婚して別世帯を持つことになれば、所得割の負担が生じます。
配偶者の有無を偽ることは脱税行為になります。
いくら隠したところで、毎日顔を合わす同僚との会話の中で、ついうっかりしゃべってしまうことも多いでしょう。
精神的に落ち着いてから、勤務先には離婚の事実を自分から告げることをおすすめします。
その方がヘンなウワサや誤解を招かなくて済みますから。
また、諸手続きや子供のことで仕事を休むときにも、協力してもらう必要も出てきます。
ちなみに離婚で旧姓に戻す手続きはとてもカンタン。
離婚届にどちらの姓を名乗るか記入するだけです。
また、離婚届を出すときに決心がつかなくても、3ヶ月以内であれば姓の変更はできます。
ただし、離婚後に実家(親)の戸籍に戻る人は自動的に旧姓に戻るので、結婚後の姓は名乗れません。